ティンガウ
セブ随一のヤムチャ処
TIN GOW (ティンガウ)
【アクセス】ウォータフロントホテル セブ内 1F
【アドレス】No1 Paseo Saturnino, Banilad, Cebu City
【Open】 11:00-14:30 18:00-22:30
【TEL】+63-32-232-6888(local 8607)
皆さん、飲茶お好きですよねー? あっ、ごめんなさいねー、そこのおじいちゃん。今のは質問じゃないんですよー。答えていただかなくて結構でーす。今のはね、質問の形を借りた断定なんですよねー。あ?っていうかおじいちゃん『飲茶』っていう言葉をご存じない?あー、そうですよねー、「その、『のみちゃ』っつーのはなんじゃいな?」とかいうボケをかっ飛ばしてらっしゃる時点で気付くべきでしたー。これはねー『ヤムチャ』って読むんですよねー。いや、『いんちゃ』じゃないですよー、『ヤ・ム・チャ』ね。広東語なんですねー。
うーん、ごめんなさいおじいちゃん、「わしゃ玄米茶を毎日飲んでるぞ」とか、長年連れ添ったおばあさんだって相槌一つ打ってくれないような台詞を吐かれても、わたし、とぉってもリアクションに困りますー。っていうかあ、おじいちゃん話の腰、折りすぎでーす。自重してくださーい。さもないとおじいちゃんの腰、こっちが逆にへし折ることになっちゃうかも知れませーん。あ、はーい、ありがとうございまーす、水を打ったように静かになっていただいたところで飲茶の話に戻りたいと思いまーす。
えーと、飲茶は読んで字のごとく『お茶を飲むこと』がそのルーツであるのは間違いないんですけどー、それと一緒に軽い点心をつまんでいたわけなんですよー。でも現在ではむしろお茶よりも、この一緒に食べる点心に重心が置かれていると言っても間違っていないと思うんですよねー。あ、おじいちゃん、『点心』は分かります?え、何?「お隣の与平じいさんがほとんど目が見えなくなっちまったから習い始めたあれじゃろ?あのボコボコした?」って、あー、そうきましたかー。うーん、せっかく長々とボケていただいてなんですけど、点心と点字?ぜーんぜん似てないですねー。いやもう、ぜーんぜん。
はい、点心、日本人にも馴染み深いところで言えば『シュウマイ』とか『餃子』のような、もともとはお茶と一緒につまむために作られた軽食のことなんですねー。もちろん今ではバリエーション豊富で、蒸し物、焼き物、揚げ物、炒め物、色んな種類の点心があっていっつも目移りしちゃうんですよねー。でも、飲茶は色んなものを少しずつ食べられるとあって、すっごく人気なんですよー。おじいちゃんも冥土の土産に一度食べてみたいですよねー?え?冥土の土産は余計だ?もー、おじいちゃんたら、いつまで生き続けるおつもりなんですかー?ほらぁ、お隣は奥様?もう思いっきり嫌そーに顔しかめられてるじゃないですかぁ。うーん、そうですねー、おじちゃんにはぁ、粘りっけがあってちょっとのどに詰まる感覚がとっても楽しい、『大根餅』とか、お薦めしときますねー。あんまり噛まないで丸呑みすると、より効果的かもしれませんねー。あー、奥様、早速すっごい勢いでメモられてますねー。お役に立てて幸いですー。
はーい、そこで今回ご紹介いたしますティンガウ。もうね、私断言させていただきまーす。セブで一番美味しい点心出すの、このレストランでーす!香港と比べたらそりゃあどうしたって全然レベルが違うんですけどー、でもセブでこれだけの点心が食べられるってー、実はちょっとすごいことなんじゃないかしらー。他のレストランと比べても点心の質では頭二つくらい飛び抜けた感じなんですよねー。
えーと、でも残念なことにティンガウはお茶は全然美味しくないでーす。でも点心が美味しいので目をつぶることにしてまーす。え?なんですかぁ、おじいちゃん?ああ、ご自分の玄米茶を持ち込みたい?あ、もうそれは全然問題ないでーす。私もいつも自分のお茶っ葉持ち込ませてもらってまーす。…あ、でもぉ、お茶とかはあまり飲まれないほうがあ、のどには詰まりやすいんじゃないかなー。あ、奥様、またメモられてますねー。感心かんしーん!
まあでも大根餅はおじいちゃんの人生のグランドフィナーレにとっておいていただくとして、他にもいろいろあるんですよー。透き通った皮に包まれた蝦餃子、蝦と豚肉の焼売、生姜の入った黒酢をどっぷりつけて食べる小籠包、パリパリとした湯葉の皮にプリっとした蝦を巻いて揚げた蝦の湯葉包み揚げ、サクサク&ねっとりな食感の楽しいタロイモのコロッケ、イカのすり身にパリパリのワンタンの皮を細長く切ってまぶした揚げもの。 もちろん点心の定番の鶏の足の蒸し物もありますし、蓮の葉に包まれたちまきも、『あー、食べたな』って感じにさせてくれます。もう色んなものがあって目移りしちゃうこと請け合いでーす。
飲茶ならばお値段もすっごくリーズナブルですしー、今まで『ホテルの中の中華でしょ?』として敬遠なさってた方も、お昼の飲茶、是非一度試してみてくださいねー。