生きるための仕事から、豊かな生活へ。物語を持つ「ラフィア」

IMG_5639生きるための仕事から、豊かな生活へ。物語を持つ「ラフィア」

ひとつひとつ手作りで作られる天然素材のナチュラルバック

 


セブ市内から南へ約40Kmにあるカルカル。この町を基点に南に行けば、ジンベイで有名なオスロブ、山道を越えて西に行けばモアルボアルに続く。
ここは、靴とチチャロンで有名な町。この町に、ラフィアを材料とし、バックなどを一つ一つ手作りで作る工房「Sulci」があります。
ラフィアとは、「ラフィア椰子」の葉の部分からできている天然素材。これを加工して編み物の糸にしバックなどが作られています。
このラフィアの製品、経済的にまだまだ恵まれていないカルカルおよび周辺の地域の女性たちが作っているのをご存知でしょうか?

このプロジェクトを立ち上げたのは、代表関谷さん。日本で25年間、東京青山にて輸入雑貨のお店を経営されていました。
その職を辞め、2010年お母様とセブを初めて訪れた時、お土産屋さんでかごを見かけたそうです。
そのかごの値段があまりにも安く、原料費はいくらかかっているのか、いくらの儲けがあるのか考えた末、だからいつまでも貧しさから脱せないのでは?と思ったそうです。
もし、クオリティーとデザイン性のいいかごを作り、それに見合った料金で日本にマーケットのルートを作れば売れるのではないかと考えたそうです。
美大卒業の知識もあり、日本人の好むデザインは作れると思ったし、またセブという場所が、南国なので麻、アバカのような天然素材は必ずあると思い、探した結果ラフィアに出会ったそうです。IMG_5602

この天然素材と関谷さんのセンスを組み合わせたバック製作が2011年に始まりました。
当初は、セブ市、カルカル市、ボホール島で作られていましたが、現在は、カルカル、ロザリオ、サラグサの3コミュニティーにて、バック等が製作されています。
今では50人を超える編み子さんを抱えるほどに。1つのバックは、一人の編み子さんが全て担当。一人の編み子さんが作るバックは1週間に2-3個ほど。この地域の収入は、セブ市に比較して微々たるもの。
しかし、このバック作りを通して収入を得ることが、彼らの生活の大きな位置を占めるようになったそうです。
「今では、親子でバック製作してくれる編み子さんもいるんです」「皆気持ちのいい人ばかりで、笑顔で彼女たちが喜んでもらえればいいかな」と、関谷さんは語ります。
Sulciのバックは、日本の有名デパートで季節限定で販売され、2015年は、20箇所で1200個のバックを完売したほど。
セブの田舎で一つ一つ丁寧に作られたバックは、このような物語を持っており、日本のお客様に大事に使ってもらいたいそうです。
今年の6月からは、カルカルにある刑務所(女性たち)内で、バック製作を教えたり、2016年には、カルカルの小学校の授業にも、編み物を教える科目が加わり、子供たちに編み物の技術を伝えたいといってる。
ゆくゆくは、バックの収入で小学校に図書館を寄贈したいのが目標と関谷さんはいう。
FRN-0031051_001関谷さんを支えた一人、Lucilさんは、「Satomi(関谷さん)は私たちにギフトをくれました」。バック作りがカルカルの女性の助けになること、それが私の夢ですと語ってくれました。
セブの自然豊かな素材で、編み物という技術を教え、地域貢献の一環を担うSulci。将来は、カルカルがラフィアのバックの町と呼ばれるようになればいいですね。

Sulciの商品は、カルカルの工房で購入可能。またセブ市内へお届けサービスもあります。

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ラフィアの作品体験とSulciの工房のあるカルカルを訪ねるスタディーツアーCNE-0081041_5373

こんな体験できます!!

・Sulciアトリエでラフィアの小さな花のブローチ又は コースター作り体験
・編み子さんとの交流(お家訪問)
・カルサークル&ローカルマーケット(市場散策)
・歴史的建造物を探訪
・靴のマーケット見学
・トライシクル(チャッピー)乗車体験

スタディーツアーに関するお問い合わせ

0998-565-7271 (Tsuyu Otsuki) lucil@sulci.co.jp
工房住所: Camagayan,Perelos,Carcar City

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株式会社スルシィ代表 関谷里美さんIMG_5652

ラフィア製品のデザイン、技術指導、企画。

商品に関するお問い合わせは、http://www.sulci.co.jp
0998-565-7271