【リタイヤメントビザで暮らす 第17回】女性として、セブで働くこと、暮らすこと、子育てすることの楽しさを伝えたい

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佐藤 尋子さん(35歳)

セブポット代表。
セブ歴10年、起業して7年、長女5歳と長男3歳の子どもを持つ。
セブで働くこと、子育てすることのありがたさを実感しながら、セブの最新情報を発信し続けている。

 


 

Q1.他国と比べて、フィリピンリタイアメントビザの特徴を教えてください。

簡潔に答えると、
1. 一度取得すると一生涯であること。
2. 預け入れ金額が35歳以上2万ドルからと非常に安いこと。
3. 就労が可能であること。
4. 一つの預け入れ金額が3人まで取得が可能なこと。
5. キャンセルしたら預託金が返金されること。
などが挙げられます。特に、東南アジアでリタイアメントビザと一言で言っても、永住ができて就労が可能なのは、フィリピンだけ。費用も一桁違うほど、他の国に比べても安いのが特徴です。

他にも、預託金が転用可能だとか、出国税の免除があるとか、入国の際に専用ラインがあるなど特徴はいくつかあります。また、一度取得すると年会費がかかるなどの条件もよく知っておく必要があります。

 

Q2.フィリピンリタイアメンとビザ最年少保持者になったということですが、なぜ今取得されたのですか?

はい、フィリピンリタイアメントビザ(SRRV)は35歳から取得が可能ですが、せっかく取得するならと、今年の35歳の誕生日の日に申請しました。

労働ビザは1年から5年(ほとんどの場合最長3年)の期限付きで更新し続けなくてはいけません。
今まで約10年間労働ビザを保持してきましたが、SRRVは永住が可能なので、労働ビザの作業やプロセスの煩わしさから開放されることが1つ。

また私は2人の子どもの分の労働ビザも取得するため、常に3人分の費用がかかります。
それらの負担を考えるとSRRVを取得したほうがメリットが大きいと判断しました。

 

Q3.起業家として、女性として、子育ての場所として、セブに暮らすメリットとは?

私はセブに10年いますが、起業したのは7年前。
その前は、日系リゾートのスパのマネージャーとして働いていました。

当時知り合いは一人もおらず、それまでセブに来たこともなかった私が、セブで起業しようと思った大きな原因は、「女性の社会進出がとても進んでいたこと」でした。
日本で女性が働き続けるには、何かを犠牲にしなくてはいけない。
または人並み以上に頑張らないと行けない、というイメージがどうしてもありましたが、フィリピン人の女性は、バリバリ働いて、管理職も女性の方が多いほど。
でも、「男勝りに無理して働く」のではなく、とても女性らしく、子どももドンドン生みます。

 

佐藤さんとお子さん

 

これは、女性が家のことや子育てを24時間しなくてはならないという土壌はなく、ワークシェアという考え方が根付いているからだということに気がついたんです。
ここでなら、自分がしたい形で仕事ができるんじゃないかと思いました。

その後実際、起業、結婚、出産、そして離婚も経てより、ヘルパーさんやベビーシッターさんの存在、社会環境、女性が働くセブの土壌に恩恵を受けています。
セブで仕事とのびのび子育てが出来る現状に、とても感謝しています。

 

Q4.今セブに暮らす、働く魅力、セブの特徴とは?

やっぱり、アジアで最も英語を話す土壌であること、2050年以降も人口が増え続ける貴重な土地であること、日本から近いことなどセブのアドバンテージが開花されるのはこれから

そして、セブの魅力は大都会過ぎることない、リゾートと都会の両立。
そのバランスを保って、セブらしい価値を高めていくことで、長く穏やかに繁栄する土地になるのではないかと思います。
ビジネスだけでもない、リゾートだけでもない新しい「ステイ」の形がセブらしいと思いますね。

今こういうワクワクする土地で仕事ができること、生活できることは、とても楽しいですし、これからも多くの日本人がセブに来ることだと思います。

 

Q5.最近の申請者の特徴を教えてください。

弊社は、セブ日系唯一のPRA(フィリピン退職庁)公認マーケッター&マーチャンパートナーとして、日本人のリタイアメンとビザの取得をサポートさせていただいています。

最近の特徴としては、リタイアメントビザっていう名前なのにSRRVは就労が可能なので、実際ビジネス目的に取得される方が多いです。
あと、マニラの申請者が断然シニア層が多いのと比べると、セブの場合は、リゾート地、子どもの英語教育のこともあって、年齢も若い家族や親子連れの申請者が多いのも特徴だと思います。

 

Q6.SRRVに向いている方とは?

観光ビザで滞在?:
実際フィリピンは観光ビザでも延長を重ね、18ヶ月間の滞在が可能です。なので必ずしもSRRVを取得しなければならないということはありません。

家族がいる場合(観光ビザでかかる費用):
しかし、毎月イミグレーションに更新に行く手間や、例えばご家族が合計3人いる場合は、観光ビザは一人当たりにかかってくるので、一年間の滞在で観光ビザの費用が約24,000ペソ(一人当たり)x 3人分=合計72,000ペソがかかる計算になります。
結構高いですよね。

SRRVは先に書いたように、一つの預託金額で3人分まで取得可能。
また、年会費は1人分でも3人分でも年間360ドル(約15,480ペソ)とかなりお得です。
返金されないSRRVの初期申請費用1400ドル(一人追加当たり300ドル)を考慮しても一年以上いるのであればお得で、しかも観光ビザ更新の煩わしさがなくなります。

税金が免除!SRRVのメリット:
また現在観光ビザでも6ヶ月以上滞在すると、出国時にエクジットクリアランスという出国税が課せられますが、SRRV保持者はこのエクジットクリアランスも免除される上、入国の際には専用ラインがありますので、入国審査で並ぶこともありません。

自分スタイルで働く:
最近特に、労働ビザ(9G)の申請方法や必要書類が徐々に難しくなってきていることもあり、自分で仕事をするスタイルの人にとっては、SRRVの取得をしておくことで、滞在の確保、就労可能(SRRV保持者は、仕事をするには会社は必要ですが、労働局への登録のみで、労働ビザは必要ありません。)な状態にしておくことも一つの手段です。

このように、実際には、個々の家族構成や、滞在期間・目的などによって、それぞれビザ取得の費用やメリットも変わってきますので、興味がある方は、お気軽にご相談くださいね。

 

佐藤さんとお子さん

 

~セブポット2013年11-12月号掲載~

 

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